マティス米国防長官日韓訪問 中国に「試練」…しぼむ期待

【北京=西見由章】マティス米国防長官が日韓両国との同盟関係を再確認してアジア重視の姿勢を明確にしたことで、トランプ大統領就任に伴い関与の度合いが下がると期待していた中国は戦略の見直しを迫られそうだ。「米国や同盟国への攻撃は撃退する」(マティス氏)との決意は、北朝鮮のみならず中国にも向けられたメッセージだと受け止められている。

 トランプ米大統領が就任直後、公約通り環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)の離脱を正式表明したことで、中国国内では「トランプ氏は中国への包囲網形成には関心がない」との観測も広がった。

 だが今回のマティス氏の日韓訪問では、当面の同盟国戦略に揺るぎがないことを中国に突きつけた形となった。

 中国社会科学院米国研究所の劉衛東研究員は、政権交代による外交政策転換によって「中国と北朝鮮が利益を得ることはできないとのシグナルを送った」と、人民日報系の環球時報(英語版)にコメントした。

 マティス氏が安倍晋三首相や稲田朋美防衛相との会談で、日米安全保障条約第5条の適用対象に尖閣諸島(沖縄県石垣市)が含まれるとの立場を明確にしたことも大きな圧力だ。中国側は、「問題の複雑化を避けよ」(陸慷外務省報道官)と反発してみせたが、周辺地域の“火種”である北朝鮮や南シナ海に続き、尖閣でも好き勝手な行動は取りにくくなる可能性がある。

 中国メディアは、同盟国の駐留経費負担増問題が紛糾することを期待している節もあったが、期待は“肩すかし”に終わった。

 人民解放軍軍事科学院の趙小卓大佐は、トランプ氏のアジア太平洋政策が、地域重視を掲げたオバマ氏と基調は同じだと判明してきたとし、「中国にとっての試練」だと中国紙チャイナ・デーリーに語った。

今後のトランプ大統領の言動次第でどうなるか? 我が国も決して他人事ではありませんが、かといって振り回されてばかりでもいけません。
日本の舵取りはますます難しくなりそうです。