「有権者の選択肢をなくす」暴挙こそ大問題

解散総選挙。
これまで色々なパターンの総選挙があり、衆院選は「常在戦場」とはいえ与野党ともにある程度態勢を整えて選挙に臨んでいました。
ところが、今回の総選挙は衆議院が解散し選挙戦がスタートしているにも関わらず党の合流や新党誕生など日々状況が変化しています。我々有権者はもちろん、候補者自身も何が何だかわからない状況ではないでしょうか。
例えば、与党は野党を批判しますが、今回は批判すべき相手が未定ですからやりにくいでしょう。一方、野党側も候補者によってはそれまで所属していた政党と公約が大きく変わる可能性があり、何をどう主張すべきか迷うでしょう。それ以前に、選挙戦の真っ只中に自分がどの政党から出馬するかさえ決まっていないのですから。大変な選挙戦です。
マスコミからすれば非常に面白いネタが満載の総選挙でしょう。毎日目まぐるしく状況が変化するのですから。ただ、現場の記者達は寝る間もないくらいハードだと思います。記者の皆さん、お疲れ様です。
さて、選挙戦について報道されている中に、野党同士の連携があります。それ自体は戦略ですから問題ないと思いますが、「特定の選挙区に候補者を出さない」というのはいかがなものでしょう?
たとえば、大阪には、自民も維新も候補者を出さない選挙区がいくつもあります。それは自民も維新も票集めのために連携している公明党が候補者を擁立しているからです。
これらの選挙区ではいつも公明党の候補者が当選します。自民党も維新の会も候補者を擁立せず、多くの場合、「公明党対共産党」になり、多くても民主党(民進党)あるいは無所属が立候補するくらいです。
今回も大阪ではこのような選挙区がそのままになっています。加えて、希望の党と維新の会の連携によって維新の候補者が立候補する選挙区には希望の党は立候補しません。
自分達の都合で候補者の擁立を控えるということは、つまり「有権者の選択肢を減らす(なくす)」ということであり、ひいては民主主義の否定につながりかねない暴挙であるとも言えるでしょう。
支持政党の宣伝や嫌いな政党批判も結構ですし、一票の格差問題も重要でしょうけれど、立候補者の調整なる有権者の選択肢を否定する民主主義の根幹にかかわる問題にも触れるべきではないでしょうか。